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『ザ・ウォーカー』 [movie]

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原題: The Book of Eli
監督: アルバート・ヒューズ、アレン・ヒューズ
製作: ジョエル・シルバー、デンゼル・ワシントン、ブロデリック・ジョンソン、アンドリュー・A・コソーブ、デビッド・バルデス
製作総指揮: スティーブ・リチャーズ、スーザン・ダウニー、エリック・オルセン
脚本: ゲイリー・ウィッター
出演: デンゼル・ワシントン、ゲイリー・オールドマン、ミラ・クニス、レイ・スティーブンソン、ジェニファー・ビールス、エバン・ジョーンズ、ジョー・ピング、フランシス・デ・ラ・トゥーア、マイケル・ガンボン、トム・ウェイツ、マルコム・マクダウェル
製作国: 2010年アメリカ映画
上映時間: 118分
配給: 角川映画、松竹


ストーリー
あらゆる文明が崩壊した近未来の地球。男(デンゼル・ワシントン)は、世界でたった1冊残る本を運び、30年間、ただひたすら西へ向かって旅をしていた。そんな彼の前に、その1冊の本を探し続ける独裁者・カーネギー(ゲイリー・オールドマン)が現れる…


文明崩壊後の世界を一人の男が歩き続ける。そんなヴィジョンは、これまでもSF小説や映画では幾たびも示されてきている。ちょっと思いついただけでも、『 復活の日 』だとか『 マッドマックス / サンダードーム 』なんかがあたるか。他にもまだたくさんあるのだろうが。

だから、そんな世界の設定は、鑑賞者は入り込みやすいといえるだろうが、一方でありきたりなものといえなくもない。本作も残念ながらその軛を逃れ得ていない。実際、『 北斗の拳 』を読んでいた世代には陳腐ともいえる世界観ではある。

そして、ストーリーにある"一冊の本" の正体についても、少し勘のよい人や原題をみれば、「ああ、あの本か」と事前に察しがつくに違いない。そういうこともあるからか、単なるアクション映画だと思って鑑賞するとちょっと違う。カテゴライズするのが難しい映画だ。

で、世界観が陳腐でネタもすぐに割れてしまうとなると「どうしようもない映画」ということになるんだろうし、とりあえず、この映画を人に奨めるという行為もはばかられるのが正直なところ。

それでも、当方が意外に本作を好きなのは、至って真面目に作られているように感じたから。少なくとも主役のデンゼル・ワシントンやゲイリー・オールドマンたち役者陣は直球勝負の真面目演技をしている。最近になって注目のミラ・クニスもかわいいし。ジェシカ・ビールと勘違いしていたが、実はジェニファー・ビールスが出演していて、46歳と思えない美貌に驚愕。

なぜ、30年も歩き続けてきた"ウォーカー"が、ここにきて自分の信念を曲げたのかとか、微妙に説明不足の部分はあるし、やっぱり脚本自体がこなれていないとは思うが、当方には意外に好もしく思える映画だった。


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●本作で主人公がジョニー・キャッシュの詞について言及しています

 
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