少し変わったタバコが手に入った [a day in the life]
本格的にタバコを吸い始めたのは17歳の冬の終わりだ。当時、大学受験をしていた当方は、おそらく緊張を鎮めるためということもあったのだろう、受験会場で未成年なのに堂々と吸っていた。
吸い始めから数年経って、いつしかメンソールのタバコを好むようになり、いまはなきサムタイムライトからセイラムライト、そしてここ10年程はマルボロメンソールライトに落ち着いている。
やめる気はないかと訊かれれば、あると答えるのだが、やめられないのはやはり中毒症状にあることは間違いない。そういえば村上春樹の『 ノルウェイの森 』で、主人公がなぜタバコをやめたのかと訊かれたとき「夜中にタバコが切れたときのつらさ」がイヤだと言っていたっけ。あの小説の時代では、コンビニはもちろん、タバコの自販機もなかったと言うことなんだろう。
ちなみに当方はTaspoには登録していないので、コンビニで買うかたばこ屋さんでカートン買いすることにしている。最近はカートン買いするとライターを貰えたりするのだが、度を過ぎると部屋中にライターが転がるようになることに気づいてからコンビニで都度2箱を購入することにしている。
そんなある日、コンビニで購入したタバコのセロファンを切ろうとしたときいつもと違う感覚がした。ようするに切るときのとっかかり(あれはなんというのだろう?)がない。どうしたんだと思ってしげしげと箱をみてみると天地逆さまに包装されているのだった。
ご覧の通り、これじゃいつもの感覚では剥けない。この手の包装ミスは初めての経験だ。1日1箱は吸っているとして24年×365日=8,760だ。8,760分の1というのはどういう確率なんだろう。飛行機事故に遭う確率は200千分の1らしいと聞いたことがあるから、それほど低くはないのか。
記念に賞味期限が来るまではしばらくのあいだ保管しておこうと思ったのだが、タイミング悪く最後の一本を吸い終わったあとだったのであっけなく封は切られてしまった。そう、「夜中にタバコが切れたときのつらさ」はイヤだから。
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