浅暮三文:『ぽんこつ喜劇』(光文社) [book]
最近、実験小説とかメタフィクションってみかけない。たぶん売れないからだろう。わかりやすい物語を求めているのは当方とて同じ。実験小説って基本的にはわかりにくいものが多いしね。
[日販MARCより]
当代唯一の実験小説作家・浅暮三文が何者かに操られて書き上げた、現代の奇書。いやこれは、まさに「綺書」。文章芸術の極限へ、読者を狂笑とともに誘う前著「実験小説ぬ」に続く怪作、遂に刊行。
全12話からなる連作長編、というか、そんな小説の構成の解釈を許さないような内容の小説。筒井康隆の実験小説とも違う。ほぼ全頁にわたってイラストが掲載されているのも変わっている。
いちばん近い味わいを感じたのがスタニスワフ・レムの『 完全な真空 』か。特に「第四話 十指相関図」はありそうでなかったアイデアをみた思いだ。
その他、装幀などにも工夫が凝らされている。所有するなら文庫じゃなくて単行本のほうがいいという書籍。変わったものが好き、という人にお奨め。
素敵そうな本ですね^^ こういう趣味本みたいなの、好きです。そういう味わいのある本が、書籍の醍醐味ですよね。
by duke (2009-02-10 00:22)
dukeさんへ
いやあ、実はそれほどステキでもないです(笑)
シニカルでアイロニカルである種の悪意が仄見えたりで
まじめな人にはお奨めできない本です...
まあ、そこがまたいいんですが。
nice!&CMTありがとうございます!
by 地蔵 (2009-02-10 08:13)