『ラースと、その彼女』 [movie]
●上映時間:106分
●配給:2007米/ショウゲート
●スタッフ&キャスト:
[監督]クレイグ・ギレスビー
[脚本]ナンシー・オリバー
[出演]ライアン・ゴズリング,エミリー・モーティマー,ポール・シュナイダー,ケリ・ガーナー,パトリシア・クラークソン
【あらすじ】
舞台はアメリカのとある田舎町。主人公は町の人からミスター・サンシャインと呼ばれる物静かな青年、
ラース。兄夫婦と一緒に住んでいる。義姉のカリン(エミリー・モーティマー)は離れのガレージに住む彼をことのほか気にかけている。ある日、ラースは兄夫婦にネットで出会った女性を紹介したいという。その"彼女"をみて兄夫婦は呆然とするが...。
公式サイトなどから受ける印象はハートフルなコメディというものだが、実は含蓄の深いヒューマンドラマ。ラースがどうしてこのような突拍子もない行動をとったのかはあからさまには語られない。が、自分の出生時に母が亡くなったことや、兄が一時期家を出て父と二人暮しだったことなどがそれとなく提示され、そこに行動の遠因があるのでは、と観客に想像させる仕掛け。
困った兄夫婦が駆け込むのが精神科医ではなく地域に根ざした医師であったりコミュニティだったりするところも示唆的。行過ぎた個人主義に対するアンチテーゼということなんだろう。作中でも「一人では生きていけない」という台詞を何度か聞いたような気がする。
ラースが"彼女"としたリアルドールのビアンカは彼自身からエクスポートされたアニマということになるか。彼女の運命は本作を観ていただくしかないが、物語が冬の始まりから春の訪れにかけて推移するのも、また何かを象徴しているように思える。
主人公ラースを演じるライアン・ゴスリングは『ステイ 』以来。奇矯な行動をする青年役を抑えた演技で好演していると思う。印象的なのは義姉役のエミリー・モーティマー(『 マッチポイント 』,『 パリ、ジュテーム 』)と医師役のパトリシア・クラークソン(『 幸せのレシピ 』)。その他、ポール・シュナイダー(『 エリザベスタウン 』)やケリー・ガーナー(『 サムサッカー 』)がこれまでになく光っている。
単純におもしろいエンタテインメントではないので万人にはお奨めできないが、当方としては鑑賞して損はなかった佳作だった。
こんばんは。
私もこの作品、とても気に入りました。
突拍子もないデキゴトを、とても上手くまとめたなって。
結局気持ちがググッと入って鑑賞してましたもん。やられたって気がします。
by クリス (2009-01-15 21:05)
クリスさんへ
はじめまして。
鑑賞しているあいだ、なんかほほえんでしまうような映画でした。
ただ奥の深さを読みきれなかったな、というのはあります。
ビアンカに本を読んで聞かせているシーンとか
何を引用していたのかな、とか。
nice!&CMT&TBありがとうございます!
by 地蔵 (2009-01-16 08:27)
この映画、興味あります。
観たいと思います^^
by duke (2009-01-18 00:42)
dukeさんへ
劇場では、やはり女性のお客さんが多かったです。
めちゃくちゃおもしろい、というわけではないですけど
良い映画、という意味でお奨めできます。
nice!&CMTありがとうございます。
by 地蔵 (2009-01-20 08:14)