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YOMIURI PC編集部:『パソコンは日本語をどう変えたか』(講談社) [book]

パソコンは日本語をどう変えたか (ブルーバックス 1610)

パソコンは日本語をどう変えたか

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/08/21
  • メディア: 単行本

当方が日本語ワープロを初めて購入したのは大学時代。アルバイトして貯めたお金を、清水の舞台から飛び降りる心持で大枚はたいて購入した。当時としては比較的、使用している人はめずらしいほうだった。以来、授業の発表時のレジュメや卒論に活躍してくれた。当時からデジタルガジェットが好きだったってことですね。

とにかく思いついたことを入力していってそれをつないでいくのに便利な機械だな、と使用していて思った。今でも使い方はそう変わらず、ある程度まとまった文章を書くときにはそんなやり方だ。このやり方は、原稿用紙に手書きの時代には考えられなかったことだ。 もちろん、それ以前に大量に文章を書いていたわけではないが、少しばかり自分の書く(打つ)文章が変わってきたかもしれないと当時は思ったものだ。

さて本書の目次は下記の通り。

 第1章 「漢字」がコンピューターに登場した日
  第2章 国産機種で広まった日本語処理
  第3章 ワープロ専用機と「かな漢字変換」の進化
  第4章 DOS/Vが夢見た「世界標準」
  第5章 「工業規格」が使用漢字を決めた
  第6章 「ケータイ文字入力」が日本語表現を変えた
  第7章 フォント制作技術の最前線
  第8章 大規模文字セット――深遠なる漢字の世界
  第9章 漢字新時代――JIS2004の静かなる船出
  第10章 パソコンは「日本語力」を低下させたか?

結論から申し上げると、パソコン(日本語ワープロ)が文章にどのような影響を与えたのか、という内容を期待して読んだ当方にとってあてが外れたというところ。たとえば、村上春樹がワープロを使用し始めて文体がどのように変わったか、とかね。

内容は目次の通り、日本語とその変換・表示・印刷の技術の歴史や開発に携わった人々の苦労を描いた読み物となっている。 新書なのでそれらが深く掘り下げられてはいないんだけど、逆に、軽く読めて歴史を俯瞰できるというおもしろさはある。

繰り返しになっちゃうけど、結論で申し上げたような内容を期待せず、コンピュータ技術が日本語に与えた影響について知りたいという人には入門書としてわかりやすいと思う。気になる人は本屋さんでじっくり吟味してから購入したほうがいいと思うのでありました。


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