『コーヒー危機』(オックスファム・インターナショナル) [book]
最近は私服はほとんど無印良品のもので済ませている。デザインがシンプルで品質の割りに安いからだ。でもたまにこんなに安くていいのか、とも思う。洋服って一昔前はもう少し高かったような気がする。無印良品のビジネスモデルが製販一体型で余計な流通コストがかかっていないことはあるだろう。製造国はほとんどがいま人口の最も多い国からきたもので、人的コストは(最近上昇しているようだが)低いのだろう。当方がいい思いをしている一方で、どっかで誰かが無理していないとも限らない。
さて、(おそらく)フェアトレードに関連した作品で、5月31日から公開している『おいしいコーヒーの真実』を鑑賞予定。本書はその予習として読んだもの。写真ではわからないがブックレットとして出版されている一冊。食に関するシリーズの一冊だが、その中でも異彩を放っている。
編・著者であるオックスファム・インターナショナルは1942年に創設された団体で現在はグローバルなNGOになっている模様。主たる活動は「紛争や自然災害時における人道的支援」とのことだが、フェアトレード活動も行っているらしい。
タイトルの「コーヒー危機」とはどのようなものかというと、「2,500万人にのぼる世界のコーヒー生産者苦しめている」もので、「コーヒー豆の価格は過去3年間(当方注:2000年時点)で50%も下落し」ている状況を指す。当然のことながら主要因は需要と供給のバランスの崩れ。生産に新規参入した国からの過剰供給やそれらを調整できなかった国際機関の怠慢などについて語られている。
結論としては、コーヒー焙煎会社が適正な価格を生産者に支払いなさい、というような主張となる。実効性があるかどうかは別として確かにそうではある。この本を読んだからって当方だってなにができるわけでもないし。ただ一ついえるのは、こういう状況にある人々のことを知っておくべくだろう、ということ。映画は刮目して鑑賞することにしよう。
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