堤未果:『ルポ貧困大国アメリカ』(岩波書店) [book]
『ファーストフード・ネイション』 を観たから、というわけではないけど、何となく気になったので本書を手に取る。
【出版社紹介文より】
貧困層は最貧困層へ、中流の人々も尋常ならざるペースで貧困層へと転落していく──。急激に進む社会の二極化の足元で何が起きているのか。人々の苦難の上でいったい誰が暴利をむさぼっているのか。追いやられる人々の肉声を通して,その現状を報告する。これはもしかしたら日本の近未来図なのかもしれない……。
1章ごとに寸感。
第1章 貧困が生み出す肥満国民
- 当方はわりと痩せてる方。食べたくなったらいつでも食べられるからと思ってるから。かの国では食べられるときに食べておこうというそんな人たちが増えているのか。
第2章 民営化による国内難民と自由化による経済難民
- アメリカはリスクマネジメントに優れた国家と思っていた。この章を読むと、国家規模の災害に対するリスクマネジメントが民営化される弊害がよくわかる。
第3章 一度の病気で貧困層に転落する人々
- これはもう、マイケル・ムーアのシッコ』を観ればかの国で病気になることの恐ろしさがわかる。
第4章 出口をふさがれる若者たち
第5章 世界中のワーキングプアが支える「民営化された戦争」
- 貧困と戦争。これはワンセットなんだろうか。大学に通うための奨学金の返済に窮余する学生へのピンポイント勧誘や外注される戦争のために借り出される貧困層。日本ではニートや引きこもりが問題となっているけどそれらを許容できる豊かさがあるだけまだましなのかも、と思ってしまう。
日本はアメリカの通った道を10年後に辿る、みたいな話があるがこういう未来はできるだけ御免蒙りたい。結局は一人一人の行動にかかっているのかもしれないけど。
はじめまして。本当ですね。。
違う方のblogで、『シッコ』の記事を拝見したばかりで、
観てみたいなぁと感じ入ったしだいです。
日本の10年後・・・。はぁ・・・。思わずため息です。
でも、個人的には何年か前に自民党が圧勝したときから
日本はかなりまずい感じがしています。
by かものはし (2008-04-08 10:49)
コメントありがとうございます。
映画『いのちの食べかた』、ご覧になったんですね。
当方も観たかったのですが
シアター・イメージフォーラムは苦手で(笑)
このエントリでも触れている映画『ファーストフード・ネイション』も
森達也氏の『 いのちの食べかた』を読んだあとだっただけに
衝撃的でした。
かものはしさんのとこにも
ちょくちょく寄らしていただきますのでよろしくお願いします。
by 地蔵 (2008-04-08 12:10)