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『ドゥームズデイ』 [dvd]

ドゥームズデイ アンレイテッド・ヴァージョン [DVD]

ドゥームズデイ アンレイテッド・ヴァージョン [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD
原題: Doomsday
監督・脚本: ニール・マーシャル
撮影: サム・マッカーディ
出演:ローナ・ミトラ、マルコム・マクダウェル、ボブ・ホスキンス、アレクサンダー・シディグ
製作国: 2008年アメリカ映画
上映時間: 1時間50分
配給: プレシディオ

内容
2008年、イギリス北部の街グラスゴーで突然発祥した「死のウィルス」。その感染を防ぐため、政府はイングランドとスコットランドの間に巨大な壁を造り、壁の北に住む人々を見捨てた。2035年、根絶したはずのウィルスがロンドンに現れる。政府は壁の北側に生存者がいることから、抗ウィルス剤があると判断。女兵士エデン(ローナ・ミトラ)を隊長とした部隊を送り込む。しかしそこは暴力に支配された世界だった…


予想を裏切る、良い意味でのおばか映画だ。美人女優に殺人ウィルスとくれば『 バイオハザード 』シリーズを思い起こさせるんだが、それも含めての"ごった煮"的映画である。とにかく、コンテンツにおけるありとあらゆる"世界観"をぶちこんでいるのだから。

当方の世代で言えば、『北斗の拳』や「マッドマックス」シリーズであったり、ちょっと古めでは『ニューヨーク1997』や『ゾンビ』を想起させる世界観。後半部分では、なんと中世のお城や甲冑姿で馬に乗った戦士まで出てきちゃうのだから笑うしかない。

そんな世界観の中で、ストーリーはほとんどほっぽり出されている。暴力と恐怖の支配する世界で、主人公の女兵士がいかにサヴァイバルするか、ということが中心かと言えば、いや実はそうでもなかったりする。ローナ・ミトラ演ずるエデンは、不敵な面構えで敵を淡々と斃していく。その手のドキドキ感はうすい。

本作の監督は、とにかく自分の好きな世界を構築したかったのだと思う。それが結果として「マッドマックス」や『ニューヨーク1997』のそれであったりしたわけだ。 なにしろ日本円で23億円の制作費を任されちまってるんだから、もうやりたい放題だ。

そんなニール・マーシャルという監督の作品は初見だろうと思ったら、なんと『 THE DESCENT 』を映画館で鑑賞していたよ。なるほど、血なまぐさい描写は本作でも共通するものがあった。

出演者はほとんどが英国人。ローナ・ミトラは少し地味なのかもしれないがクールな美女。ちょっとエキゾチックな顔立ちをしていると思ったらインド系の血も少し入っているらしい。マルコム・マクダウェルは、いつのまにかこの手のB級作品にしか出なくなってしまった。ボブ・ホスキンスが好演している。

一応まとめてみると、良識派の映画好きには決してお奨めできないB旧怪作。世界観も、あちこちのエンタテインメントから借りてきたものでオリジナリティはないと言っていい。スプラッタ描写も多くその手が苦手な人も避けた方がいい。ところが、それらの要素が集まって一本の作品になると愉しめてしまうのだから不思議だ。真剣なバカバカしさを好む変わった映画ファンに奨めておこう。


◎関連エントリ
 ・『アンダーワールド ビギンズ』


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