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『THE 4TH KIND フォース・カインド』 [movie]

原題:The Fourth Kind
監督・脚本:オラントゥンデ・オスサンミ
製作:ポール・ブルックス、ジョー・カーナハン、テリー・ロビンス
製作総指揮:スコット・ニーマイヤー、ノーム・ウェイト、イオアナ・ミラー
原作:ドクター・アビゲイル・タイラー、オラントゥンデ・オスサンミ、テリー・ロビンス
音楽:アトリ・オーバーソン
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:1時間39分
配給:ワーナー・ブラザース映画
出演:ミラ・ジョボビッチ、ウィル・パットン、イライアス・コティーズ

■■■


ストーリー
多数の住民が行方不明となり、不眠症を訴える人々が増え続けるアラスカ州ノーム。この事態を不審に思ったノーム在住の心理学者タイラー博士は、催眠療法で彼らの不眠の理由を解明しようとしていた。65時間以上に及ぶ記録映像と、再現映像によって構成された異色サスペンス。主演はミラ・ジョボビッチ。


もちろん、鑑賞前からいろいろと芳しくない評判は聞いていた。いわく

  • タイトルからしてネタバレ
  • 結末が釈然としない
  • タイラー博士の顔がいちばんホラー
  • 映画館で観るまでもない

などなど。では何故わざわざ鑑賞に行ったのかといえば、当方の好きなフェイク・ドキュメンタリのスタイルをとっていたからだ。

映画を含む映像作品において、フェイク・ドキュメンタリ(モキュメンタリというほうが通りはいいのか)というスタイルは一定数が存在している。ふと思ったのは、活字媒体にはこのスタイルは意外に少ないのではないか、ということ。たとえば架空の人の一生を題材にしたドキュメンタリ作品って読んだ覚えがない(もちろん浅学な当方が知らないだけであろうが)。

似たようなもので、 架空の書物の書評集 序文集 なんてのがあるが、ちょっと違うように思える。あるいはジャック・ヒギンズの戦時秘話ものなんかは、バーにいた老人が本当に会ったこととして語り始める作品があったように思うが、これもあきらかにフィクションを志向して書かれている。

ようするに映像媒体のほうが活字媒体よりフェイク・ドキュメンタリというスタイルがはまりやすいということを言いたいのだが、なぜそうなのかはよくわからない。いずれ深く追ってみることにしよう。

それはともかく、このスタイルを当方が好きなのはその胡散臭さにある。本当にあったことだというデータや(再現)映像を見せれば見せるほど「それほんとかよー」といいたくなる逆説にその胡散臭さの根源があるのだと思う。

そういう意味で、本作にミラ・ジョヴォビッチを配したのは失敗だと思う。ここは無名の役者でそれらしい雰囲気を醸し出してほしかった。逆に本物のタイラー博士のキャスティングは絶妙だ。

内容についていえば、冒頭に申し上げたように芳しくない出来栄えといっていい。人にお奨めすることはできないし、多くの人にとっては金返せ映画にはちがいない。とはいえ当方が本作を意外に好きなのは上記のような理由があるからなのだ。


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