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北山猛邦:『踊るジョーカー』(東京創元社) [book]

踊るジョーカー―名探偵 音野順の事件簿

踊るジョーカー―名探偵 音野順の事件簿

  • 作者: 北山 猛邦
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 単行本

内容(「BOOK」データベースより)
推理作家の白瀬は、とっても気弱な友人・音野順が秘める謎解きの才能を見込んで、仕事場の一角に探偵事務所を開いた。今日も白瀬は泣き言をいう音野をなだめつつ、お弁当のおにぎりを持った名探偵を事件現場へ連れてゆく。殺人現場に撒かれた大量のトランプと、凶器が貫くジョーカーが構成する驚愕の密室トリック(「踊るジョーカー」)、令嬢の婿取りゆきだるまコンテストで起きた、雪の豪邸の不可能殺人(「ゆきだるまが殺しにやってくる」)など五つの難事件を収録。


うーむ。こりゃまたムズカシイ本を読んでしまった。もちろん文字通りの意味ではなく、どのように紹介するか、がだ。読書の世界には本格ミステリで参入したから、もちろん好きには違いない。いまでも本格ミステリと銘打つ小説群にはこころときめかせられるものがある。

本書もまた、本格ミステリには違いないし、実はおもしろく読んだことを先に申し述べておこう。ただ、この本書を読むあいだずっと様式美だとか消費される物語とかの単語が頭の中に飛び交ってしまったことも正直に言わねばならない。

10年後とは言わないが、20年後にこの小説を思い出せるかというと自信がない。もちろん、それは当方の記憶力の問題とか年齢とか読んだときのシチュエーションとかいろいろな要素はあるだろう。

そうやって消費される物語で愉しんでいる自分だっているじゃないかと言われればそうに違いない。じゃあ、消費されない物語とはどんなものだと問われても答えようがないし。

愚痴になってしまったが、本書は当方なんかよりもう少し若い世代、むしろ高校生くらいからがもっと愉しめるのかもしれない。当方のように消費するだけではなく、血となり骨となるかもしれないし。


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