夢枕獏:『東天の獅子 第4巻 天の巻・嘉納流柔術 (4)』(双葉社) [book]
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[日販MARCより]
講道館の門下生を襲う「梟」と名乗る空手の使い手。そして、警視庁武術試合にも、空手の使い手たちが乗り込んできた…。実在したスター武術家たちの青春群像活劇、堂々の完結。
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まずは完結と言うことで誠に以て慶賀の至りである。同氏の著作のデフォルトは完結まで四半世紀かかるというものだからだ。ん。『 荒野に獣慟哭す 』は完結してたか。結末までは読んでないけど。今度買うことにしよう。
本書について言えば、保科四郎と横山作次郎が主人公の小説だったということ。それはそれで充分におもしろかったのだが、嘉納次五郎については物足りなかったし、他の登場人物の群像も描き切れていなかったと思えてしまう。
でも、それを描き切るには、あと20年は必要だろうというのがこれまでの実績だったので、まずは完結してよかったと言いたい。これをこの後に10年以上やられたらこっちだって命が危うい。
著者の格闘シーンが好きな人はぜひ読んでいただきたい。当方も好きなので堪能した。結局は「合う・合わない」のかもしれないが。
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