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麻生幾:『特命』 [book]

特命

特命

  • 作者: 麻生 幾
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2008/07
  • メディア: 単行本





[BOOKデータベースより]
洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の開催を4日後に控え、最大の緊張状態にある成田空港において密入国を図った男が謎の言葉を残して変死した。その男が残したのは、決して洩れるはずのない警察庁の海外特別協力者(エージェント)の暗号名と運営官の実名だった。サミットへの脅威との関連を懸念する警察庁首脳は、一人のキャリア・伊賀剛に単独調査の特命を与えた。将来を嘱望されていると自任する伊賀は、泥臭い調査を命じられ、また裏切り者呼ばわりされることに屈辱を覚えながらも動き始める。難航する調査の末、伊賀が辿り着いてしまったのは、日本政府の秘められた闇とテロハンターたちが持つ警察庁への怨嗟だった…。秘められた“日本警察の裏面”と“国外スパイ活動の実態”を豪快に描き切る衝撃のエンターテインメント、書き下ろし。

ということで、若干涼しくなってきた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。暑ければ暑いで文句を言うわけだが、涼しくなってくると「夏も終わりかなあ」などと寂しくなってしまうのも人間の性。読書ははかどるからいいんだけど。今年は旅行に出かけたりで少しは夏らしいことをしたけど、いつも思うのはプ-ルに行きたいなあということ。これはもう何年も行っていない。カナヅチだからしょうがないか。

さて、『エスピオナージ』に続き本書を読了。前作の息苦しいまでにリアリティのある捜査の描写に当方は相当おどろいたものだったが、本書は如何? 頻出する専門用語や隠語などがリアリティを醸し出している。主人公はキャリア組の警察官僚なんだけど、いささかずっこけているというか、著者の皮肉な視線がおもしろい。ストーリーについては、わかる人だけ読んでくれという、これまた相変わらずの調子でもてなしの良い小説とは言いがたいんだけど、それがまたいいのだ。全体を通じてのおもしろさは、当方としては前作のほうが好き。著者のファンはどっちみち読むとして、一見さんには少しつらいところがあるかも。
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