道尾秀介：『片眼の猿』（新潮社）

片眼の猿 One‐eyed monkeys

• 作者: 道尾 秀介
• 出版社/メーカー: 新潮社
• 発売日: 2007/02/24
• メディア: 単行本

著者の作品は『ラットマン』に引き続き今月になって2冊目。なんだかんだいって気に入ってしまったのか。ほっぱらかしにしてある『シャドウ』も読まねば。

そういえば会社でこの本を読んでいたら、広島出身の上司が「この人は尾道出身か？」と尋ねられた。なるほど、道尾をひっくり返せば尾道になる。でもそうじゃなくて、都筑道夫さんからとったらしいです、といったら、当然その作家の名前は知らなかった。まあ、普通は知らないわな。でも、確かにこの作品、都筑道夫のテイストが感じられる。そんなに読んだことはない作家だが。

さて本書だが、帯の惹句にもあるように、叙述トリック系ミステリ。もちろんネタバレはしないのでご安心を。当方もしっかり騙されてしまいました。スラプスティックミステリだと思うと、意外にまじめなテーマで語られていたりで、『 ラットマン 』と併せて読むと、著者の達者振りが窺える。

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