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2012年04月の読書メーター [a day in the life]

4月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1940ページ
ナイス数:0ナイス

移行期的乱世の思考移行期的乱世の思考
読了日:04月28日 著者:平川 克美
考えの整頓考えの整頓
読了日:04月19日 著者:佐藤雅彦
機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)
読了日:04月15日 著者:月村 了衛
日本の文脈日本の文脈
読了日:04月06日 著者:内田 樹,中沢 新一
転迷―隠蔽捜査〈4〉転迷―隠蔽捜査〈4〉
読了日:04月05日 著者:今野 敏
自分のアタマで考えよう自分のアタマで考えよう
読了日:04月03日 著者:ちきりん

2012年4月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
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「いすみ鉄道公募社長奮闘記」講演会に行ってきた [a day in the life]

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都営新宿線沿線には十年近く住んでいるから、降車したことのない駅はだんだん少なくなってきているが、篠崎駅に初めて降り立つことになった。数年前に再開発(?)され、駅ビルに図書館が開設されたなどは聞いていたが、積極的に降りる用事は取り立ててなかった。

その篠崎文化プラザの三階の広めの会議室的な場所がタイトルにある講演会の会場だった。聴講者たちは年齢層が比較的高めだった。当方と同年代は意外に少なかったという印象だ。

さて、弊ブログをお読みになっている方はご存じの通り、当方は軽度の乗鉄である。ローカル線にはロマンを感じてしまう方だ。 房総半島の向こう側にあるローカル鉄道の社長に公募で就任したという人物の講演だから聴かずにおくか、という気概で向かったのだった。

結論から申し述べると、非常に愉しい講演だった。隣で聴いていた配偶者も愉しんでいたようだ。以下に覚え書き程度に概要を書き記しておくが、同社社長の鳥塚亮氏の見事な語り口は聴いたものにしかわからないことだけは言っておこう。

  • いま、第三セクターによって経営されているローカル線は国鉄民営化の際に切り捨てられた赤字路線が多い。いすみ鉄道の前身であった木原線も、全国83路線の不必要な赤字路線としてピックアップされたもののひとつ。
  • 廃止されそうになった北海道の赤字路線沿線のある首長が、当時の運輸省に陳情に行くと「飛行機に乗って東京に来たのだろう。赤字路線を廃止するなというのに電車に乗ってこないとはどういうことか」などと指摘された時代だ。
  • 鉄道には地域輸送・都心輸送・都市間輸送などそれぞれの役割があり、運輸省の言い草はいささか暴論ではある。
  • しかし、当時の首都圏における通勤地獄は苛烈であり、これら黒字路線が地方のローカル線の赤字を補填しているという意識が醸成されてしまった。
  • 結果として沿線住民は、ローカル線は「乗って残さなければならない」という呪縛に捕らわれてしまった。
  • 鳥塚社が長就任しての方針の一つは「乗って残そう」はやめよう、というものだったという。なぜなら、地元の人が乗ってもたかがしれているから。ではどのようにしたら残せるのか。
  • 氏はいすみ鉄道をブランド化しようという戦略をとることにする。首都圏人口3,000万人のうち1%の人に訴求できればいいではないか、と考えるのだ。
  • そして、キーワードは「何もないがあります」というもの。そのために氏がとった施策は・・・

と、ここまでが講演の内容の三分の一くらい。その後、有名なムーミン電車や旧国鉄のディーゼル車の導入、そして駅弁や物販の拡販などが語られた。

帰ってから同社のサイトを確認すると、いまだに営業・経常赤字となってはいるが、売上高は2011年3月末決算では前年比158.1%と大幅増としている。氏をはじめとした社員の営業努力の成果といえるだろう。

とはいえ終盤で氏が漏らした「ローカル線それ自体はその使命を終えている」という言葉は印象的だった。モータリゼーションや人口減少による、地域輸送手段としての鉄道の終焉。それは鉄道ファンである氏自身が痛感しているのかもしれない。


 
いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略

いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略

  • 作者: 鳥塚 亮
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/05/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

月村了衛:『機龍警察 自爆条項』(早川書房) [book]

機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)

機龍警察 自爆条項  (ハヤカワ・ミステリワールド)

  • 作者: 月村 了衛
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2011/09/22
  • メディア: 単行本

内容(「BOOK」データベースより)
軍用有人兵器・機甲兵装の密輸事案を捜査する警視庁特捜部は、北アイルランドのテロ組織によるイギリス高官暗殺計画を察知した。だが特捜部には不可解な捜査中止命令が。国家を超える憎悪の闇は特捜部の契約する“傭兵”ライザ・ラードナー警部の、凄絶な過去につながっていた―組織内でもがく警察官たちの慟哭と死闘。圧倒的なスケールと迫真のリアリティで重厚に描く、話題の“至近未来”警察小説。

本書は先般のエントリで絶賛した『機龍警察』のシリーズ第二弾。第一作にあった軽妙な部分はなりを潜め、本書は重厚感あふれる作品となっているのが最大の特徴。その理由は、三人の部付警部の一人であるライザ・ラードナー警部の来歴が語られるから。アイルランドとロンドンを舞台にした彼女の個人史は、想像通り過酷なものだ。

ゆえに、第一作のようにサクサクと読める娯楽作品という面はスポイルされてしまった感は否めない。しかし、読み応えという面では見事と言っていい仕上がりになっている。今後は、同じ機龍兵搭乗員のユーリ・オズノフや姿の過去が語られていくのだろう。そして、もっとも謎多き人物である沖津特捜部長の物語もたのしみだ。


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