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『マネーボール』 [movie]

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原題: Moneyball
製作国: 2011年アメリカ映画
配給: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
上映時間: 133分
キャスト: ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、ロビン・ライト、フィリップ・シーモア・ホフマン、クリス・プラット、ケリス・ドーシー、キャスリン・モリス
監督: ベネット・ミラー
製作: マイケル・デ・ルカ、レイチェル・ホロビッツ、ブラッド・ピット
原作: マイケル・ルイス

映画化されると聞いて読んだ原作の『 マネー・ボール 』が予想外のおもしろさだったので、当然のことながら本作も期待して鑑賞に臨む。


ストーリー
メジャーリーグ「オークランド・アスレチックス」のGM(ゼネラルマネージャー)、ビリー・ビーンの半生を、ブラッド・ピット主演で映画化。当時、全米約30球団の中でも下から数えたほうが早いといわれた弱小球団のアスレチックスを独自の「マネー・ボール理論」により改革し、常勝球団に育てあげたビーンの苦悩と栄光のドラマを描く。監督は「カポーティ」のベネット・ミラー。

鑑賞し終えると、本作は原作とは違う方向性のドラマに仕立て上げられていることがわかる。ノンフィクション映画ではないのだからそれは当然として、この内容でビリー・ビーンが改革の根本とした「セイバーメトリクス」の内容が鑑賞者に伝わったか否かは疑問だ。

逆に言えば、セイバーメトリクスを援用してこそのアスレチックスの快進撃があったわけで、そのあたりの痛快さは本作にはあまり感じられない。もっと言ってしまうと、本作は弱小チームのGMであるビリー・ビーンの苦闘を描く物語であり、それ以外の要素に監督や脚本家は興味がなかったのかもしれない。原作のセイバーメトリクスに関する「畸人伝」的な要素を愉しんだ方にはお奨めできない作品といえるだろう。

では、肝心のドラマ自体はどうかといえば、ビリー自身の苦悩や再生にいたる道筋がわかりにくいというか、もちろん実在の人物だからわかりやすさを求めるのは筋違いなのかもしれないが、映画としてのカタルシスには欠けるきらいはある。同じ監督の『 カポーティ 』はかなり愉しめたのだが、2002年当時の実在人物を描く難しさはあるのかもしれない。

それにしても、さすがのブラッド・ピットも40代半ばを過ぎてお年を召されたという感じがある。何しろ作中でも老眼鏡らしきものをかけたりしているのだから。とはいえ、かっこよさは相変わらずです。まったくもってうらやましい限りである。


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