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『ロブスター』 [movie]

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原題:The Lobster
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、レア・セドゥ、ベン・ウィショー
製作年: 2015年
製作国: アイルランド・イギリス・ギリシャ・フランス・オランダ・アメリカ合作
配給:ファインフィルムズ
上映時間:118分

二週連続でヒューマントラストシネマ渋谷に行くことになった。先週観た際に本作が予告編にありこれはおもしろそうだと目星をつけたのである。2月いっぱいはメンバーズカードに登録すると招待券がもらえることがわかっていたので入会し、本作に備えたのであった
解説
独身者は身柄を確保されてホテルに送り込まれ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられて森に放たれるという近未来。独り身のデビッドもホテルへと送られるが、そこで狂気の日常を目の当たりにし、ほどなくして独り者たちが隠れ住む森へと逃げ出す。デビッドはそこで恋に落ちるが、それは独り者たちのルールに違反する行為だった。
本作については、当方の勘が的中した。当方好みの不条理感あふれた佳作である。ちなみにタイトルは、どんな動物に変えられたいかと訊かれて主人公が答えたもの。

いわゆるディストピアものなのだが、そもそも45日間ルールとは何なのか、動物に変えられるとはいったいどういうことなのか、それらに関する説明が一切なく、最後まで語られることもない。鑑賞者はのっけから宙ぶらりんになる。

主人公役を演じるコリン・ファレルは、逆肉体改造をしたのかおなかの出た冴えない中年男性役を抑えた演技で好演。これまでのアクションものとはまったく異なる雰囲気だ。

意図的に撮られているのだろうが、影の薄い男性陣に比べて個性的な女性が目白押しの映画ではある。作中でホテルに軟禁状態にある独身者は、森の独身者を一人狩るごとに動物化への猶予が一日増える。特に優秀なのがサイコパスじみた女性だったりする。また、レア・セドゥ演じる森の独身者たちのリーダーもまた、冷酷な女性だ。

それらの対比や映画の語りに騙りがあることなど鑑賞者に読み解くことを強いる映画である一方で、ブラックな笑いを愉しめるある種のコメディ映画でもある。舞台となるホテルや自然の風景の美しさも愉しめる。ほとんどがアイルランドで撮られたもののようだ。

それにしても、冒頭のシークエンスは最後まで観終わってもよくわからない。どういう意味だったんだろうか。



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