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『オデッセイ』 [movie]

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原題: The Martian
監督:リドリー・スコット
出演:マット・デイモン、ジェシカ・チャスティン、クリステン・ウィグ、ジェフ・ダニエルズ、マイケル・ペーニャ
製作年: 2015年
製作国:
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:142分

142分である。なぜ最近の映画はこうも長いのか。長いのはいいのだが、当方の膀胱はもたないのだ。え? 劇場でビール呑まなければいいって? ごもっともです…。
解説
火星での有人探査の最中、嵐に巻き込まれてしまったワトニー。仲間たちは緊急事態を脱するため、死亡したと推測されるワトニーを置いて探査船を発進させ、火星を去ってしまう。しかし、奇跡的に死を免れていたワトニーは、酸素は少なく、水も通信手段もなく、食料は31日分という絶望的環境で、4年後に次の探査船が火星にやってくるまで生き延びようと、あらゆる手段を尽くしていく…。
公開からかなり日にちが経って鑑賞した。もし鑑賞に迷っている方がいたら、急いで劇場に走ったほうがいい。142分の長丁場を飽かさない秀作である。以上。

というわけで以下は蛇足である。この種の映画にありがちな夾雑物がないことが素晴らしい。たとえば、本作には主人公の家族は一切出てこない。普通ならあるそういった人間ドラマがないことに、作り手の割り切りが見て取れる。

ストーリーはあくまで火星に独り残された男と、彼を救出しようとする人々の姿を淡々と描く。そこにあるのは、ひたすらなポジティブさである。主人公はどんなことをしても生き抜くというような悲壮感はなく、飄々と自分のできることをこなしていく。救出を目指す人々もまた、自分たちのできることをできうる限り実行しようとする。そこに、本作の爽やかさがある。

もちろん瑕疵はある。この長尺をもってしても火星の大地で生き抜くリアリティは出し切れていない。そういう意味では、本作は連続ドラマにすべき題材だったのかもしれない。何日たっても適度にかっこいいマット・デイモンの髪の毛とか。

それでも本作が愉しいのは前述の徹底したポジティブさにある。だから、本作を観ると元気が出てくる。絶望しかない状況にありながら、それでも知恵と工夫と前向きな考え方で生きていけるという希望を与えるからだ。


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コメント 4

ナナ

これは絶対に観たいと思っているのです。
お地蔵さまのレビュー読ませていただいて、その気持ちがもっと強くなりました~。
by ナナ (2016-02-25 19:15) 

地蔵

ナナさん

コメントありがとうございます。
映画が良かったので原作も買いました。
読了できたらレビューします。
そう言えば、宇宙飛行士の船長役の
ジェシカ・チャスティンは年明けに
観た
「クリムゾンピークス」という映画
にも出演していました。
by 地蔵 (2016-02-25 19:51) 

ナナ

本日観てきましたー。
楽しめました。

ガムテープ(?) いつも身近に置いておこうと思いました。
by ナナ (2016-03-05 17:00) 

地蔵

ナナさん

142分おつかれさまでしたw

あのテープは「ダクトテープ」というらしくて
文字通りダクト(風道管)を補修するときに
使われるみたいです。

今度、買ってみてくださいw


by 地蔵 (2016-03-05 17:57) 

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