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『TIME/タイム』 [movie]

原題: In Time
製作国: 2011年アメリカ映画
配給: 20世紀フォックス映画
上映時間: 109分
キャスト: ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・セイフライド、キリアン・マーフィ、ビンセント・カーシーザー、オリビア・ワイルド、アレックス・ペティファー、ジョニー・ガレッキ、マット・ボーマー
監督: アンドリュー・ニコル


ストーリー(あらすじ)
科学技術の進歩によりすべての人間の成長が25歳で止まり、そこから先は左腕に埋め込まれた体内時計が示す余命時間だけ生きることができる近未来。貧困層には余命時間が少ない一方で、富裕層は永遠にも近い時間を手にする格差社会が生まれていた。ある日、ひとりの男から100年の時間を譲り受けた貧困層の青年ウィルは、その時間を使って富裕層が暮らす地域に潜入。大富豪の娘シルビアと出会い、時間監視局員(タイムキーパー)の追跡を受けながらも、時間に支配された世界の謎に迫っていく。

それほど期待値を高く持たずに鑑賞に出かけたところ、それを下回るデキであったといわざるをえない。そもそも主人公が男から譲り受けた100年の時間をどのように使うか、というのがひとつの見所なのだが、富裕層エリアに赴いて高級ホテルに泊まったり豪華な食事を摂りはじめるところでずっこけてしまった。

その後、カジノで大富豪と知り合い、その娘のシルビア(アマンダ・セイフライド)とめぐり合うのだが、割と簡単にくっついてしまう。109分という短尺だから脚本が急ぎすぎという感じだ。貧困エリアで時間を奪うギャング集団も、なんだかただの街のチンピラみたいだし。

そもそもが、本作で描かれる「時間」は作中でも言っているように「貨幣」と同じものであり、米国における新自由主義の結果である富の偏在に対するアナロジーであるのだが、それがあからさまでありすぎるためハナにつくのだ。エリアごとに階層が分かれていることも、富裕層がかたまってボディガードをつけ要塞のような区域で暮らす現代米国社会の状況を皮肉っているのだろう。

でもね、それをSFというジャンルを借りてやられてもインパクトは小さいし陳腐化していると思うぞ。どうせやるんだったら、 薬を服用し続けなければ、体内から“胃”が逃げ出してしまうという階層社会くらいのことをやってほしいものだ。細かいところでいえば、富裕層は「走らない」(貧困層は時間に追われているので走る)などのアイデアがおもしろかったりするのだが。

個人的にはオリビア・ワイルドが舞台から早々に姿を消すところが気に食わないが、キリアン・マーフィがあいかわらずニューロティックな雰囲気でよかったというところくらいが観どころか。


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