山崎寿人:『年収100万円の豊かな節約生活』(文藝春秋) [ebook]
165 名前:Trader@Live![sage] 投稿日:2012/02/07(火) 21:32:28.10 ID:MyingYRV
年収800万超えたあたりから寿司が止まって見えるらしい
このツィートに吹いた
年収800万はともかくとして、配偶者と盛岡の寿司屋のカウンター席に座ったときは感慨深いものがあった。お財布ののなかみを気にせずに食べられるというのは、エポックメイキングなことだったのだ。
そういえば、夢枕獏が売れっ子作家になって良かったこととして「財布の中身を気にせずに焼肉が食べられるようになったこと」といってたよなあ。
出版社サイトより
20年間働かず月3万円で暮らす男の不思議な日常 東大を卒業して超有名企業に就職するも5年で退職。以来20年間定職に就かず、工夫を重ねて貧乏を極楽に換えた男の生活の智恵。
当方にとっては衝撃的な一冊。なぜかといえば、それだけが目的ではないにせよ、止まって見える寿司を食べることが目標の一つであった会社員生活の根底を揺るがすものがあったから。お金を気にせずに食べられるということは、実はお金を気にして食べているということなんだな、と。
著者のすごいところは、お金が「なければないでもやっていく」という精神の強靭さにあると思う。このあたりは「なければないでもなんとかなるさ」という楽天的な考え方とはまったくちがうものだ。単に流されるだけなのではなく、貧乏に積極的に相対する、というスタンス。
そこには、一定程度に長期的視野を持ち、手持ちのリソースを最適に配分するという冷静な知性がある。だから、仮に同様に年収100万が入ってくるような立場にあったとしても、当方をはじめとした凡人は決して真似できないだろう。
それでもね、たとえ収入が大幅に減ったとしても、知恵と工夫とチャレンジする精神とまめまめしく動くことができるなら、なんとかやっていけるかもしれないという、(本来の意味ではないかもしれないけれど)勇気を与えてくれる一冊と思う。
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