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鷲田清一, 内田樹, 釈徹宗,平松邦夫:『おせっかい教育論』(140B) [book]

おせっかい教育論

おせっかい教育論

  • 作者: 鷲田清一,内田樹, 釈徹宗,平松邦夫
  • 出版社/メーカー: 140B
  • 発売日: 2010/09/28
  • メディア: 単行本

二十代の終わり頃、仕事でよく大阪に出張に行っていた。家にいるより大阪にいる時間の方が長い二年間だった。大阪の地下鉄に関しては、東京のそれよりも詳しくなっちまった。そして、やはり大阪は東京都は少し違うな、という感覚は持った。なんだろうかね、より本音に近い物言いというか、とにかく言ったもん勝ちみたいな感じはある。良い悪いではないよ、そういう世界もあるんだなあ、と感じたのだ。


内容(「BOOK」データベースより)
教育とはビジネスではなく、個人の利益追求でもなく、もちろん商品でもない。その本質は「おせっかい」である―。江戸時代から「自前で学ぶ」精神が脈々と息づく大阪・中之島に4人の賢者が集い、「街場の学び」と「これからの教育」についてまったりと、でも真剣に語り合った。

さて、本書は「社学連携事業として連続講座やセミナーなどを行う「大阪大学21世紀懐徳堂」」のキックオフセミナーとして開催された「21世紀は街場で学べ!」の内容と、四名のパネリストの寄稿、そしてセミナー後の会食での談話を一冊に纏めたもの。

ポイントは何点かあって、ひとつは東京とは異なる文化の形成を辿った大阪という都市に関する論議。また、それに関わった人物たちへの言及ということになる。そして、江戸時代の大阪では教育が官ではなく民の主導で推進されていたことのユニークさがあるということか。

そこから、いまの大阪が持つ現状と課題、そして打開策について語られる。結局は、それは教育ということに収斂されていくのだが、その教育論についてはただ一人の関東人である内田氏の独壇場とも言えるものとなっている。実際、内田氏は大阪市の特別顧問に就任しているのだし。

といった内容の対談集であり、深みとか濃さとかは期待すべくもないのだが、内田ファンである当方にはそこそこ愉しめてしまった。ちなみに出版社の140Bは聞き慣れない版元だが、大阪の堂島に本社を持つ出版・クリエイティブ集団のようだ。


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