植地毅:『絶滅危惧ビデオ大全』(三才ブックス) [book]
『僕らのミイラ...』じゃなくて『僕らのミライへ逆回転』でも申し述べたが、ここ数年VHSのビデオテープなんて触ったことさえない。パラダイムシフトはあっという間に起こるものだ。デジタルカメラへのシフトなんて最たるもので、先日、ビール工場見学の際に銀塩の一眼レフカメラを持ってきた人がいて驚いたもんね。
[BOOKデータベースより]
本書は、筆者が物書きとして仕事を続けていた12年の間に収集し、さまざまな雑誌の特集や連載コラムで扱ってきた作品に大幅な加筆と修正を加えて再編集した「レッドデータ(絶滅危惧種)ガイドブック」である。
1 邦画;
2 アジア映画;
3 洋画;
4 ドキュメンタリーほか;
5 音楽;
巻末対談 ビデオ狩猟道とは何か?
本書で語られているように、街にレンタルビデオ屋さんがある程度出てき始めていたときのカオスはおもしろかった。なんでこんなもんが並んでるんだろう的な。そんなアングラすれすれのビデオレンタル店が市民権を得たのは、やはり本屋さんと複合したあたりからだろうね。あやしいレンタル店のような悪場所が駆逐されてしまったのも物寂しいものだ。
本書、はさまざまな理由からビデオでは流通していたものの現在DVDには焼きなおされていないコンテンツをレビューしたもの。理由はさまざまなれど、いかにも、というチープ感に満ち満ちた作品が多い。残念ながら当方にとっては中古ビデオ屋で探してまでみたいという作品はなかった。けれど、時代のあだ花のような作品群に愛情を注ぐ著者のスタンスには好感が持てた。
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